離婚したいときは誰に相談するべきか?|西宮尼崎芦屋の弁護士ブログ

 


離婚したいときは誰に相談するべきか?


兵庫県西宮市のフェリーチェ法律事務所代表弁護士の後藤千絵です。離婚を考えた時、誰に相談したらいいのか迷うものです。しかし状況はそれぞれに異なりますので、相談する先も変わってきます。そこで、どんな場合は誰に相談すべきかをまとめてみました。



🌸親族や友人は?


離婚の悩みを抱えた時に、まず頭に浮かぶ相談相手は親しい友人や親兄弟などの近しい人になるでしょう。

特に自分の親は結婚生活の先輩であり経験も豊かですし、親身になって話を聞いてくれます。

兄弟や親友も同様に、あなたの立場に立って考えて助言してくれることと思います。

配偶者の親と信頼関係がある場合は、話を聞いてもらおうかと考える方もいらっしゃると思います。


それぞれ相談しやすいですし、お金もかからず手軽に相談できることもメリットです。


しかし、これらの方々に相談するデメリットも理解しておく必要があります。


最も大きなデメリットは、法律に詳しくないことと客観的なアドバイスを得られづらいことです。

離婚問題には財産分与や親権問題など、法的な知識を必要とする問題が多くあります。

知らずに進めてしますと、後々大きなトラブルに発展することも懸念されるのです。


また、例えば配偶者の親をいくら信頼していても、離婚問題となれば当然配偶者をかばおうとするでしょうし、自分の親、兄弟、親友は、あなたの気持ちに寄り添うがあまり、あなたにとって耳障りの良い片寄ったアドバイスとなることも考えられます。


実際に、話を聞いて怒った親が、止めるのも聞かずに配偶者や配偶者の親に過剰なアクションを起こして、離婚話をどんどん進めてしまったり、両家の間で諍いが起きたりすることも発生しているのです。

逆に、親が世間体などを気にして「絶対に離婚させない!」などと言い出し、身動きが取れなくなるケースもあります。


このような事態を招かないためには、「中立で客観的で冷静なアドバイス」が必要であり、一般的には「親にはある程度方向性が固まってから相談すべき」とも言われています。



🌸離婚するべきかどうか迷っている時の相談相手は?


まだ離婚すべきかどうか迷っている段階では、中立的な立場でしっかりアドバイスがもらえる離婚問題の専門家に相談するのが安心です。


①離婚カウンセラー

迷っている段階では、悩みをしっかり聞いて気持ちの整理をするアドバイスがもらえる「離婚カウンセラー」が適していると思われます。

「夫婦カウンセラー」「夫婦関係修復カウンセラー」などと名乗っているケースもあり、離婚だけを前提とするのではなく、状況に応じて夫婦関係改善のアドバイスを得ることもできます。


カウンセラーは、法律の専門家ではないため、法律関係の相談や手続き代行などはできないものの、話をしっかり聞いてくれますし、中立の第三者として冷静なアドバイスをもらえるものと思います。


一定の費用は必要ですが、離婚すべきかどうか揺れ動いている時などには、自分の気持ちを整理するためにも有効な手段となるでしょう。


②家庭裁判所の「家事手続き案内」

各家庭裁判所には、離婚に関する相談ができる「家事手続き案内」があり、離婚に必要な手続きの種類やその手順、手続きに必要な書類の書き方などを無料で教えてもらえます。

無料で具体的な離婚に関する手続きの詳細を確認できるので便利ですが、こちらは個別の事情の相談に乗っていただけるわけではありません。


🌸DV・モラハラの被害を受けている場合は?


DV・モラハラの被害を受けている場合で誰に相談すべきか迷ったら、速やかに以下の相談機関に助けを求めてください。

相談を聞いてくれるだけでなく、カウンセリング、緊急時の保護、保護後の生活支援などについての情報提供なども行っています。


①配偶者暴力相談支援センター

各自治体にある婦人相談所や女性センター、福祉事務所などに開設している相談機関です。

配偶者から受ける暴力に防止や、被害者の保護を図ることを目的としています。

まずは地域の役所へ問い合わせてみてください。


②弁護士


具体的なDV被害の証拠があれば、弁護士に相談してください。

弁護士に依頼することで、顔を合わせずに離婚交渉を進めることも可能です。

DV防止法に則った「保護命令」の手続をすれば、加害者である配偶者が被害者へ近づくことができないようにすることもできます。


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🌸離婚を決意している場合は弁護士に

離婚を決意している場合には、弁護士に相談してみることをお薦めします。

初期の段階で、現在の状況で法的に離婚できるかどうかも含めて、経験ある弁護士にアドバイスを受けておくことはとても有効です。


離婚協議はスタートが肝心です。

最初に躓いてしまうと、トラブルとなり後々まで尾を引くことが多くあります。

財産分与や慰謝料、お子さんがいる場合は養育費や面会交流など、決めておかなくてはならないことが多々あるのが離婚なのです。


離婚問題は金銭問題に直結しますので、離婚後の生活設計においては優位に進められるかどうかは重要です。

初回無料の相談を行っている事務所も多くあります。

まずは基本的な法律知識を得るためにも、アドバイスを求めてみてください。


特に以下のようなケースで悩んでいる場合は、弁護士への相談をお薦めします。


①浮気・不倫問題

慰謝料が関係してきますので、請求に関する書類作成や具体的交渉まで依頼することができます。


②DV・モラハラ

前項記載の通り、弁護士が対応することで相手に会わずに離婚手続きを進めることができます。


③親権、養育費、財産分与

親権や金銭に関することは、交渉が難航するケースが多くあります。

弁護士に依頼することで、条件の確認、具体的な金額交渉、将来にわたっての契約書類の作成などをまとめて依頼できます。


④離婚したいが相手が承諾しない

離婚の意思を配偶者に対して表明しても、協議に応じてもらえないというお悩みをお聞きすることも多いです。


しかし、弁護士に依頼すれば相手も無視することはできず、停滞していた話し合いを具体的に進めることが可能となるケースが多くあります。

一定の費用はかかりますが、状況に応じて弁護士への依頼をご検討ください。


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🌸まとめ:迷ったり困ったりしたら専門家にご相談ください。


離婚したいと思っている方も状況は様々です。

現在の状況に合わせて、それぞれの専門家などにご相談されることをお薦めします。

相談することですぐに解決とはならない場合も多いですが、自分の気持ちを整理できて、前に進める勇気が湧いてくることもあるのです。


迷ったり悩んだりした時は、一人で抱え込むのが一番悪いパターンです。

まずは専門家を頼って、アドバイスを受けることから始めてみましょう。