結婚ルールブックは離婚を防ぎ幸せな家庭を守る切り札!
🌸日常にあるすれ違いの例
🌸どんなルールを決めるのか?
🌸まとめ:「結婚ルールブック」は結婚前に作成するのがおススメです。
🌸「リコカツ」最終回で登場した「緒原紘一と水口咲 ルール」
人気ドラマ「リコカツ」の最終回で、二人が悩み苦しんだ末に導き出した「緒原紘一と水口咲 ルール」をマンションの壁に貼りだしたシーンがありました。
額に入れたその紙には、こんなことが書かれていました。
「緒原紘一と水口咲 ルール」
一.朝起きたらビデオ通話で顔を見ておはようの挨拶をすること。夜、寝る時におやすみの挨拶も。
一.悩みがあったらまず二人で相談すること
一.朝は、和食と洋食の選択はお互い自由
一.嘘はつかないこと(サプライズ可)
一.すぐに「離婚」と言わない。言いかけたら「離婚とは?」と自分に問いかけること。
これはぶつかり続けた二人が、お互いに上手くやって行くために考え抜いて編み出した「円満の秘訣」を文章にしたものでした。
当たり前のことが書いてあるように思うかも知れませんが、小さなすれ違いを避けることがいかに大切かが身に染みてわかるシーンだったと思います。
そうです!
ルールを決めることこそが、夫婦が一緒に生活する上で、様々なトラブルを回避し末永く仲良く幸せに過ごすための最大の秘訣なのです。
🌸プリナップ(婚前契約書)と結婚ルールブック
欧米ではプリナップ(婚前契約書)が交わされるケースが増えており、芸能人や有名人などが離婚したケースで時折ニュースになります。
特に離婚時の財産に関する契約で取り沙汰されるプリナップですが、プリナップの本来の目的は離婚時の金銭トラブルを避けることだけではなく、結婚前に婚姻生活のルールについて契約を交わして書面にしておくことで日常のトラブルを防止し、円満な関係を維持することにあります。
そして海外セレブのみならず、最近は日本でも若いカップルを中心に、プリナップの作成を弁護士にご依頼されるケースが増えてきているのです。
しかし現実には、契約書というと大げさに感じたり、打算的に思えて躊躇してしまう方も多くいらっしゃいます。
そんな中で、じわじわ広がりを見せているのが、冒頭の「緒原紘一と水口咲 ルール」と同じ考え方に立った「結婚ルールブック」なのです。
結婚ルールブックは、プリナップとは違い法的な拘束力を期待しない、いわば紳士協定のような二人の決め事の明文化です。
生活習慣や価値観の相違する二人が新たに同居して暮らし始めるのですから、相手のやり方のすべてを受け入れられるはずがありません。
相手には悪意や意地悪な気持ちなど微塵もないのに、え?!なんで?と思ってしまうことが日常的に起きてしまうのです。
なので結婚する前に価値観や生活習慣、考え方などをすり合わせることは、とても重要で意味のあることだと思います。
🌸日常にあるすれ違いの例
結婚して新居で過ごす初日をイメージしてください。
例えばあなたに、寝る前に必ずベッドで読書する習慣があったとします。
あなたは長年そうして来たので心休まる大切な時間であり、それがないと眠気が来ないのです。
一方相手は、ベッドで本を読む人だけは生理的に受け入れられないという感覚を持っていたと仮定します。
あなたがいつものようにベッドで本を開くと、相手は目を剥いて驚きます。
そして止めて欲しいと言うのです。
あなたは狼狽します。
何でそんなことを言うのか!と怒りも湧いて来ます。
そして二人は初日から感情的にぶつかってしまい、相手はリビングのソファーで寝ると出て行ってしまいます・・・。
勿論これは極端な例です。
しかし習慣の違いをすり合わせておかないと、このような不満やすれ違いが起きやすいのです。
事前にわかっていれば、あなたが10分だけ本を読む間、相手はリビングにいることにする、など合理的にトラブルを回避する解決策が簡単に見つかるのです。
🌸どんなルールを決めるのか?
そしてこのルールを決めるということを、二人で楽しく前向きに行うことが大切です。
ワクワクした気持ちで、優しい穏かな気持ちで、二人の楽しい生活のルールを決めて行くのです。
プリナップよりも自由に、前向きに、気になることは何でも入れて行って良いと思います。
それでは決めるべきルールにはどのようなものがあるでしょうか?
① お金に関すること
・相手方に黙って借金をしない
・貯蓄の額や給料から捻出する割合
・管理は夫か妻か
・お小遣い制にするかどうか
・お小遣いの使い方には口を出さない
・固定費はどちらが負担するか
・冠婚葬祭の支出はどうするか
など
② 家事の分担に関すること
・料理は妻、片付けは夫
・早く家に帰った方が料理を作る
・月水金は妻、火木土は夫が料理を作り日曜は外食
・水回りの掃除は夫、洗濯部屋の掃除と洗濯は妻
・時間が空いていたらなるべく手伝う
など
③ 子育て、教育、家族計画に関すること
・子供は作るか、何人にするか
・子供の世話はどう分担するか
・貯金が○円貯まるまでは子供を作らない
・育児休暇を使うか
など
④ 仕事に関すること
・結婚後も共働きするか
・子供が生まれたらどちからが仕事を辞めるか
・どちからが転勤の場合どうするか
・お互いの仕事には干渉しない(または仕事のこともすべて話し合う)
・帰宅予定時間の連絡の仕方
など
⑤ 異性関係に関すること
・仕事関係(取引先など)以外で異性と二人だけでは会わない
・どうしても異性と食事をしなくてはならない場合は、相手の了解を取る
・風俗店などには行かない
・取り決めを破ったら1000万円支払う
・取り決めを破ったら離婚協議するなど
⑥ 喧嘩に関すること
・暴力的な行動は絶対しない
・お互いにまず謝る
・一旦冷静になる時間を取り喧嘩の当日中に話し合う
・喧嘩をしていても「ただいま」「おかえりなさい」「おはよう」や「おやすみ」などの挨拶は必ずする
・言いたいことを我慢せず思ったことは言っても良い
・一旦終わった喧嘩の話は蒸し返さない
など
⑦ 休日に関すること
・お互いの趣味は尊重する
・可能な限り二人で一緒に過ごす
・一人で外出する際は行き先を伝える
・休日の予定は翌1ヶ月分を前月に二人で計画する
など
⑧ お互いの家族との付き合い方に関すること
・実家の両親など家族の意見よりも夫・妻の考えを優先する
・双方の実家はできるだけ平等に訪問する
・双方の実家の悪口は言わない
・実家の親族の記念日にはお祝いを贈る
など
⑨ その他
ルールはどんなことでも構いません。
他の人から見ると些細なことでも自分にとっては重要な生活習慣はたくさんあります。
例えば食事の後に必ず歯を磨く人にとっては、磨かない習慣の人はちょっと耐えられないと思うかも知れません。
そんなちょっとした習慣のズレが少しづつ溜まって行くと、なんとなくしっくりいかないなぁと思い始めたりするのです。
こんなことをルールに入れるのはどうなんだろう?などと思わずに、とりあえずは相手に相談してみるようにしましょう。
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🌸まとめ:「結婚ルールブック」は結婚前に作成するのがおススメです。
「結婚ルールブック」の作成は結婚後でも構いませんが、できれば結婚前に作成したいものです。
今まで知らなかった相手の個性や習慣を確認するチャンスだからです。
楽しくワクワクした気持ちでお互いを尊重する意識を持って、話し合いましょう。
決めたルールはPCかノートなどにしっかり残して、お互いに確認できるようにします。
主要な項目は「〇〇家10箇条」などとちょっとコミカルなテイストも加え、トイレの壁や冷蔵庫などに貼りだすのも面白いですね。
そしてこのルールは定期的に更新しましょう。
馴染まなくなったルールは撤廃し、新しいルールを入れたり、条件を変えたりしてください。
出来れば定期的にルールを話し合う「ルールミーティング」を開催することはとても有効です。
これはルールの改定そのものに意味があるのではなく、二人で生活について話し合う貴重な機会を作れることがとても大切なのです。
毎月1回とか2か月に1回とかの頻度を決め、次に第四土曜日の18時からなど日時を決めておくことがポイントです。
これを決めておかないと自然消滅してしまいがちで、せっかく決めたルール自体が形骸化するリスクがあります。
そしてこのミーティングがしっかり続いている間はコミュニケーションが順調で二人の関係は安泰だと思いますし、何らかの理由で中断するのならちょっとしたすれ違いのサインかも知れません。
二人の楽しく友好的な信頼関係をずっと維持していくためにも、結婚ルールブックとその更新はトラブルの種を消して行くとても有効な手段と思います。
最後に結婚ルールブックのひな型を掲載しておきます。
【ルールブックのひな型】
1条:○○家家訓(1日1回復唱)
何でも正直に話し合って毎日笑顔!嘘は閻魔様に舌を抜かれるぞ!
2条:お金に関するルール
・借金は敵。黙ってするのは一切NG!
・毎月5万円は貯蓄に回そう。夫3万、妻1万拠出
・家計の全体管理は妻。当面双方の給与の70%を妻が管理。
・家賃、公共料金、電話代、食費、ガソリン代、洗濯代、冠婚葬祭、修繕費は家計から支出。
・洋服や化粧品、雑貨、趣味などは個々の財布から。趣味は月2万まで。
・それ以外でも2万円を超える出費はお互いに申告
・ギャンブルや投資は一切しない
3条:家事の分担に関すること
・月水金は妻、火木土は夫が料理を作り日曜は外食
・料理を作らない方が後片付け
・水回りの掃除は夫、部屋の掃除と洗濯は妻
・お互いに時間が空いていたら積極的に手伝う
4条:子育て、教育、家族計画に関すること
・子供は2人が目標
・貯金が300万貯まるまでは子供を作らない
・子供の世話は夫婦共同。片方に押し付けない
・夫も極力育児休暇を取得する
5条:仕事に関すること
・結婚後も共働きしてお金を貯める。
・子供が生まれたら妻は仕事を辞め、子育てが一段落したらまた働く
・夫が転勤の場合ついて行く
・お互いの仕事の中身には干渉しないが、困った時は快く相談に乗る
・帰宅予定時間は19時。遅れる場合はLINEで連絡する
6条:異性関係に関すること
・仕事(取引先など)以外で異性と二人だけでは絶対会わない
・どうしても異性と食事をしなくてはならない状況が生まれた場合は、必ず相手の了解を取る
・風俗店などには一切行かない
・取り決めを破ったら慰謝料1000万円を支払い離婚する
7条:喧嘩に関すること
・暴力的な行動は絶対にしない
・一旦冷静になる時間を取り喧嘩の当日中に話し合う
・話し合い冒頭でお互いにまず謝る
・喧嘩をしていても「ただいま」「おかえりなさい」「おはよう」や「おやすみ」などの挨拶は必ずする
・一旦終わった喧嘩の話は蒸し返さない
8条:休日に関すること
・お互いの個人の趣味は尊重するが可能な限り二人で一緒に過ごす
・一人で外出する際は行き先を伝える
・休日の予定は翌1ヶ月分を前月に二人で計画する
9条:お互いの家族との付き合い方に関すること
・双方の実家はできるだけ平等に訪問する
・双方の実家の悪口は言わない
・実家の親族の記念日にはお祝いを贈る
・双方の実家の両親は尊敬し尊重するが、両親の意見より夫、妻の意見を最優先