スムーズに離婚する方法!まず家を出るタイミング/西宮神戸尼崎の弁護士ブログ


スムーズに離婚する方法

家を出るタイミングをまず考えましょう



兵庫県西宮市のフェリーチェ法律事務所代表弁護士の後藤千絵です。今回は「スムーズに離婚する方法」についてまとめました。離婚を決意した時に、その後やるべきたくさんのことに呆然としてしまうことがあります。どうしたらスムーズに進められるでしょうか?是非ご参考にされてください。



目次

🌸スムーズに離婚するために考えるべき手順

🌸家を出るタイミングを考える

🌸離婚後の生活設計を考える

🌸家を出るこれらの準備が済んだらいよいよ家を出ます

🌸相手と交渉する

🌸まとめ:一度は専門家に相談しておきましょう



スムーズに離婚するために考えるべき手順


離婚を決意した時に、その後やるべきたくさんのことに呆然としてしまうことがあります。


離婚は結婚の数十倍の労力がかかると言われますが正にその通りであり、離婚を成立させる交渉だけでなく、条件面、親権問題など様々な決め事に決着をつけなくてはならず、頭が混乱してしまうのも無理はありません。

そこで、一番スムーズな離婚の流れについてまとめてみますので、ご参考にされてください。

まず、離婚の交渉を対面で二人で行い、条件面についても合意し円満解決するのがもっともスムーズなケースです。

しかし、このようなケースは特殊だと言わざるを得ません。

親権や財産分与等すべての条件について双方の意向が一致している場合はめったにありません。

通常の意見や利害が対立するケースでは、対面しての交渉は難しいと割り切るべきです。

つまり、離婚のスタートは「家を出る」ことから!と考えてみるとスッキリします。

様々な交渉は家を出てから文書や電話、代理人などを使って行うと割り切るのです。




家を出るタイミングを考える

家を出るタイミングは状況や環境によって異なります。

子供がいる場合は保育園や学校の区切りも勘案する必要があります。

1年のうち最も離婚が多い月は3月と言われますが、この区切りも問題も関係しているのかも知れません。

DV(ドメスティックバイオレンス=家庭内暴力)や深刻なモラハラ(モラルハラスメント=言葉の暴力)の被害に遭っているようなケースでは何をおいても早急に家を出るべきですが、そうでない場合は、別居後・離婚後の生活設計が出来たタイミングが一番良いのだと思います。

もしDV被害を受けている場合は、何を置いても最寄りの「配偶者暴力相談支援センター」に相談に行き、支援を受けることを強くお勧めします。



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離婚後の生活設計を考える


離婚後の生活設計はとても大切です。


実家に帰るのか、どの土地に住むのか、家を借りるのか、など、具体的に決めていく必要がありますし、収入をどのように得るのか、本当に自分ができる仕事はあるのか、など事前に調べておくことはたくさんあります。

そして新生活の具体的イメージが出来た時点で、実際に家を借りたり、仕事を決めたりという準備を進めます。

もし実家に帰ることが可能であるなら、経済的には負担が少なく一番良いのですが、そうでない場合は、財産、収入、支出などをしっかり計算して別居後の生活が成り立つよう考えておくことが必要で、これが最も重要な手順と言えます。

現在の状況で離婚はできるのか(離婚原因はあるのか)、財産分与や慰謝料、養育費などでどの程度の金額が取得可能なのか、シングルマザーの手当てはどの程度の金額なのか、など基本的な知識を押さえておく必要がありますので、この時点で弁護士や地方自治体の法律相談などに行っておくことも良いでしょう。




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事前準備をする


別居の準備を進めている中で、後の交渉が有利に進められるよう事前準備としてやっておかなくてはならないことがあります。

状況によって異なりますが、例えば相手の浮気であれば証拠を収集しておくことが必要です。

スマホのLINEやメールの履歴や画像なども取得できると有利ですし、事前に探偵事務所などに依頼して確たる証拠を掴んでおくこともやっておかなくてはならない場合があります。

また、DV、モラハラの場合には、怪我の部位の画像や診断書、相手の言動の音声データなども集めておく必要があります。

不動産に関する書類、車の車検証、通帳など保有する財産に関するコピーなども用意しておきましょう。

このような事前準備が整った時点で家を出ることになります。



家を出るこれらの準備が済んだらいよいよ家を出ます


家を出てから相手に対して文書やメール、LINEなどで意思を伝えます。

相手が交渉に応じる場合は、条件面でのやりとりになりますが、感情的になったり対立的になる場合には早めに代理人を立てて交渉すべきです。

相手の状況によって対応を異なりますが、極力対面せずに交渉を進めることをお薦めします。

対面すると感情的になり暴力事件に発展するようなケースも稀にありますので、なるべく冷静かつ事務的に進めるべきなのです。


相手と交渉する


交渉の中では冷静かつ穏かな対応を心がけましょう。

離婚交渉は相手次第です。


相手を感情的にさせ、怒らせてみたところで、何一つ良いことはありません。

また、こちらのペースで進むとは限らず、成立までに長い時間を要することもあります。

相手に譲歩させ、諦めさせるためには何度かのステップを経て、一定の時間をかけて結論を導く必要があるのです。

協議離婚で決着がつく場合が多いですが、調停や裁判に進むものもあります。

ですので、新しい生活をスタートさせつつ、焦ることなく着実に協議を進める心の構えが大切です。

こじれそうだと感じたら代理人に任せた交渉が最もスムーズですし、委嘱しないまでも弁護士などのアドバイスを受けられれば迷いが消えると思います。

一度は専門家へ相談されることをお薦めいたします。


全く専門家に相談せずに話を進めた場合、条件面で損をすることや、作成した文書が法的に無効となってしまうなどのリスクがあるからです。


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まとめ:一度は専門家に相談しておきましょう


離婚にはいくつかのハードルがあります。

成立、条件、親権など置かれた状況によって異なりますが、決めなくてはいけないことは相手と利害がぶつかることも多いです。

ですのでスムーズな解決には、揺るぎない決心と冷静な心の構えと対応が必要です。

また知識が不足していると、感情的な対立ばかりとなり交渉が上手く進まないこともよくあります。

こじれた場合は、最終的には法律的な解釈に基づいて決着をつけるしかありません。

ですので、一度は専門家の意見を聞き全体像を把握し、どの程度の決着となるのかを目安として理解することが大切なのです。