未婚者必見!離婚原因から考えるパートナー選びのポイント|西宮神戸尼崎の弁護士ブログ


未婚者必見!離婚原因から考えるパートナー選びのポイントとは?


2021年1月更新!兵庫県西宮市のフェリーチェ法律事務所代表弁護士の後藤千絵です。今の日本では夫婦の3組に1組は離婚していると言われています。幸せを誓ったはずの二人がどうして離婚してしまうのでしょう?実は離婚原因を分析してみると、パートナー選びの重要なポイントが見えて来ます。ご参考にされてください。




目次

🌸男女別離婚原因トップ10

🌸「性格が合わない」について

🌸「異性関係」について

🌸「性的不調和」について

🌸「配偶者の暴力・言葉の暴力」について

🌸まとめ:男女別離婚原因トップ10をご紹介しました




男女別離婚原因トップ10


裁判所が発表した平成29年の司法統計によると、男女別の離婚原因上位10位まで次の通りです。


【10位】家庭を捨てて省みない(夫)/家族親族と折り合いが悪い(妻)

【9位】暴力を振るう(夫)/性的不調和(妻)

【8位】同居に応じない(夫)/家庭を捨てて省みない(妻)

【7位】浪費する(夫・妻共通)

【6位】性的不調和(夫)/その他(妻)

【5位】家族親族と折り合いが悪い(夫)/異性関係(妻)

【4位】異性関係(夫)/暴力を振るう(妻)

【3位】その他(夫)/精神的に虐待する(妻)

【2位】精神的に虐待する(夫)/生活費を渡さない(妻)

【1位】性格の不一致

男女とも1位は「性格が合わない」というものですが、男性の2位、女性の3位に「精神的に虐待する」、男性9位、女性4位には「配偶者の暴力」が入っています。

また、女性の2位に生活費を渡さない」・男女とも7位に「浪費する」という金銭問題、男性6位、女性9位は「性的不調和」となっており、全体的な傾向が見てとれます。

ここから離婚の主たる原因は、「性格が合わない」「異性関係」「性的不調和」「配偶者の暴力・言葉の暴力」「金銭問題」の5つに大別されることがわかります。





「性格が合わない」について


「性格が合わない」は、男女ともに2位と大きく差をつけて1位となっています。


一般的には「性格の不一致」とも呼ばれています。

離婚経験のある人に離婚理由を尋ねると「性格の不一致」と答える人が最も多いと思います。

これは価値観や生活感の違いが積み重なったものであり、異性関係などの決定的な要因がないにもかかわらず離婚に至ったケースとなります。

これを回避するためには、「恋愛と結婚は違うもの」ということを認識し、相手の価値観をなるべく細かく確認して、自分の考えとすり合わせ、結婚後の生活でのすれ違いが生まれないよう事前に相談しておくことが有効です。

勿論恋愛期間でお互いの気持ちや性格は十分に把握して、理解し合えていると思っているのでしょうが、実は肝心な結婚後の暮らし、育児、教育、老後の生活設計などはほとんど話し合われていないことも多くあるのです。

価値観の違いのズレが離婚原因の1位であることを意識して、将来をしっかりと話し合う機会を持つことが大事だと思います。



「異性関係」について


異性関係は一般的に「不倫」「浮気」と呼ばれていますが、法律上では「不貞行為」と呼ばれます。

このケースの特徴は、価値観、相性など何の問題もなかったカップルでも突発的に起こり得るということです。

離婚するつもりは全くなかった夫婦も、これが原因で離婚に至ることが多くあります。

これを防ぐためには、浮気の定義をはっきりと認識させ、パートナーの精神的ハードルを作っておくことが大切です。

例えば「異性と二人きりで会ったら浮気」「浮気したら離婚」というように二人で取決めておき、そういう機会を作らせないようにするのです。

浮気は小さなきっかけからスタートすることが多いので、この「取決め」は二人の関係を守る大きなハードルとなります。


「性的不調和」について


一般的には「セックスレス」と呼ばれています。

男性は6位、女性は9位となっていることから、妻側が拒否してセックスレスに陥っている傾向がやや強いと思われます。

ここで意識しておかなくてはならないのは、性的不調和が離婚原因の上位に毎年入っていることです。

共働き世帯が増え、子育てと家事、仕事を両立させている妻の精神的、肉体的負担が大きいために、疲れて性生活を拒否していたり、夫を異性として見られなくなったりなどの理由で拒否するケースもありますが、いずれにせよこれが原因で夫婦生活が破綻している例が数多くあることを意識して、どのように行動するかを考えておく必要があります。

また結婚相手として性的に調和するパートナーを選ぶことをより強く認識することも大切です。



「配偶者の暴力・言葉の暴力」について


配偶者の暴力は、女性は4位、男性は9位、言葉の暴力(精神的虐待=モラハラ)は男性2位、女性3位でした。

実はこの暴力傾向、モラハラ傾向がある人は、結婚後にそうなるわけではありません。

そもそも人格にこの傾向が備わっている人がほとんどです。

しかし恋愛期間中、交際期間中にはそれを隠しているので気付かないだけなのです。

この傾向は結婚後に顕在化し、どんどん強まって行くことが多いです。

ですから、決してこのような人格の人をパートナーとして選んではいけません。


モラハラの傾向がある人に見られる特徴には以下のようなものがあります。 

・自分を正当化し、悪いのはすべて人のせいにする

・話がうまく、弁がたち、頼もしい人だと思わせようする

・気が強く、意見が対立すると極端に強く押し通す

・自分の要求が通るまで主張し、他人の言葉尻をとらえて強く攻撃する

・外面と人当たりがとても良く、理想的なパートナーのように振舞う

・自分のことばかり話したがる

・お店の人など立場に弱い相手に横柄な態度を取る


すべてではありませんが、このような傾向のある人には注意が必要です。

特にたくさんの項目があてはまる人は、モラハラ傾向が強いと考えるべきでしょう。

また、極度に激高して感情のコントロールを失うことのある人には暴力的傾向がある場合が多いので、日ごろからよく観察しておきましょう。


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金銭問題について


「生活費を渡さない」「浪費する」という金銭問題も常に上位に来る深刻な問題です。

金銭感覚やお金に関する価値観も、離婚に至る大きな問題なのです。

ですから自分と全く違う感覚を持っている相手とは、結婚しても不幸になる可能性が高いことを意識すべきです。

過度なブランド志向やギャンブル好きの相手は、警戒すべきと言えます。

自分の感覚と合わないお金の使い方をする人や、貯蓄に対する考え方が全く異なる人との結婚は、大きなトラブルに発展する可能性が高いことを十分に認識しておきましょう。





まとめ:男女別離婚原因トップ10をご紹介しました



本記事記載の離婚原因は、裁判所に離婚関係の調停の申立てがあったときに、申立人は「性格が合わない」「浪費する」など複数ある離婚の動機のうち3つまで申告しますので、その統計をまとめたものです。

そのため、協議離婚の離婚理由は含まれていません。

それでも離婚する夫婦の主な離婚原因と傾向がよくわかりますね。

結婚する前に離婚の真実を知り、それを回避する手段を考えておくことは実はとても大事です。


無防備に何も考えずに感情に任せ結婚してしまったことで、取り返しのつかないことになる事例が実際にたくさん発生しています。

3組に1組が離婚する時代です。

自分だけは大丈夫!と思う前に、パートナーにあてはめてチェックしてみてはいかがでしょうか?