離婚調停とは?やり方や内容を具体的に解説します!
協議が進まなければ「離婚調停」へ!
夫婦間の協議が進まない場合、次の段階として相手方の住所地を管轄する家庭裁判所に離婚調停を申立てることになります。
日本は「調停前置主義」を採用しているため、「離婚訴訟」を起こす前に「離婚調停」で話し合っておくことが必要なのです。
今回は実際の離婚調停はどういうものか、調停委員に何を話せばいいのか、調停委員の心を掴むコツ、離婚調停での注意事項などを実務的な観点からアドバイスしていきます。
「離婚調停」は「離婚裁判」とは違いますので、白黒つける、勝敗を決めるというものではありません。
あくまでも、話し合いの場を裁判所が提供してくれるというものです。
「調停は話し合いの場」と言うのは押さえておきたいキーワードです。
調停が始まってからも、何度もこのフレーズを聞くことになると思います。
勝敗を決したい、白黒つけたい、と言う場合には次の段階の「離婚訴訟」に進むことになりますので、その点を認識しておきましょう。
とはいうものの、離婚調停においてもこちら側の言動や作戦などで有利不利が出ることは確かです。
以下に注意点をあげておりますので、是非参考にしてみてください。
あなたと相手方の間に必ず「調停委員」が入ります。
実際に待合室も別々ですし、入室する時間も30分交代となり、決して相手と顔を会わせることはありません。
裁判所に申し入れて待合室を別の階(フロア)にしてもらうことも可能です。
裁判所に申し入れて待合室を別の階(フロア)にしてもらうことも可能です。
帰りの時間も時間差となりますので、相手とばったり出くわすことはまずありません。
ですので安心して調停委員に事情を説明しましょう。
離婚調停ではあなたは相手ではなく、常に調停委員と話をすることになります。
さてその調停委員ですが、男性1名と女性1名で構成されており、裁判所から選任されている方々です。
調停委員があなたの主張を相手に伝え、また相手の言い分をあなたに伝えてくれます。
調停委員があなたの主張を相手に伝え、また相手の言い分をあなたに伝えてくれます。
離婚調停において「調停委員」といかに接するかは非常に重要なキーポイントとなります。
そのためには、何と言っても「話し方」に最大限注意を払うべきです。
調停委員は、あなたの「話し方」であなたの人となりを判断していると言っても過言ではありません。
ここでのポイントは決して感情的にならないことです。
婚姻相手の悪口を言うのはまったく得策ではありません。
婚姻相手の悪口を言うのはまったく得策ではありません。
弁護士に依頼している場合は、調停の前に弁護士と打ち合わせができますが、一人で戦われる場合にはこの点に特に注意が必要です。
冷静に事実を述べているつもりでも、当事者である以上つい「いかに自分が酷い目にあったか」「相手がいかに酷い奴か」を力説してしまいがちです。
感情を入れずにできるだけ淡々と事実だけを述べるようにしましょう。
ただし「これだけは許せない!」と言う部分に関しては、できるだけ詳細に具体的なエピソードと一緒に主張すればよいと思います。
許せないエピソードは1つ、多くても3つ程度に収めておくことをおすすめします。
それ以外の部分に関しては、前もって「陳述書」と言う形式でエピソードを時系列で記したものを裁判所に提出しておいた方がいいかもしれません。
調停委員は前もって読んでおいてくれます。
調停委員は前もって読んでおいてくれます。
また「離婚についての同意」、「離婚条件について譲れない部分」等の最重要項目については、なるべく早めに調停委員に伝えた方が好印象でしょう。
結局のところ調停委員が知りたいのは、争点となる「離婚への同意」「離婚条件」等であり、あなたの配偶者に対する愚痴ではないのです。
最初はある程度は仕方ないかもしれませんが、愚痴を何度も言い続けていると調停委員をうんざりさせてしまいますので気を付けましょう。
最初はある程度は仕方ないかもしれませんが、愚痴を何度も言い続けていると調停委員をうんざりさせてしまいますので気を付けましょう。
私がこれまで実務経験で得た、是非心に留めていただきたいポイントがあります。
それは裁判所とは「正義」「公平」を実現する機関だということです。
当たり前のように思われるかもしれませんが、これは意外に大事なポイントなのです。
裁判所は「社会的正義」「公平」を重んじます。
お子様がおられる場合は「子の福祉」が重要です。
お子様がおられる場合は「子の福祉」が重要です。
ですので、意見を主張する際には「自分が苦しいから」とか「自分は被害者だ」という視点ではなく、常に「社会的正義」「公平」という視点から調停委員を説得することが重要です。
調停委員が夫と妻それぞれの主張を聞いた上で、例えば妻の主張の方が「社会的正義」に適っているし、「実質的に公平だ」と思ってくれれば夫側を説得してくれます。
調停委員を説得するためには、相手の悪口を言ったり泣き喚いたり、不満や愚痴ばかりを言っていてはダメなのです。
こちらの主張がいかに公平で理にかなっていて、社会的正義を実現しているのかについて、調停委員にわかってもらわないといけないのです。
周到な準備が必要と言えましょう。
この点が最も重要ですので、当事務所にご相談いただければ詳しくアドバイスをさせていただきます。
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この点を誤解されている方が多いので付言しておきます。
離婚調停でも、離婚届にお互いの署名・捺印が必要だと思われている方が多いのですが、お互いの署名・捺印は不要です。
裁判官が調停条項を読み上げてお互い承諾すれば離婚成立しますので、ある意味離婚調停は楽チンなのです。
あとは調停成立日を含めた10日以内に、調停調書を持参して市役所に届け出をすればいいだけです。
まとめ:専門家のアドバイスが大事です!
夫婦間で協議を続けていてもなかなかまとまらない、話し合いが平行線で全く進展しないという場合には、タイミングを見て離婚調停に切り替えることが大事です。
タイミングについては弁護士等の専門家に相談されても良いと思います。
一人でお悩みになるより専門家に相談することでだいぶ気持ちは軽くなると思います。
当事務所では、離婚調停の申立方法についても具体的に詳しくアドバイスさせていただいております。
離婚調停を考えておられる方の参考にしていただければ幸いです。